1886年(明治19)、当時あまり顧みられていなかった女子高等教育の必要性を痛感した内閣総理大臣伊藤博文が創立委員長となり、「女子教育奨励会創立委員会」がつくられました。 創立委員は、伊藤博文の他に、渋沢栄一(実業家)、岩崎彌之助(実業家)、外山正一(東京帝国大学総長)、ジェムス・ディクソン(東京帝国大学英語教授)、アレキサンダー・ショー(聖公会司教)など、当時の政・財・官界の有力者によって構成されました。
翌年発足した女子教育奨励会は北白川能久親王を会長に戴き、1888年(明治21)9月、同会が「諸外国の人々と対等に交際できる国際性を備えた、知性豊かな気品ある女性の育成」を目指して設立したのが東京女学館です。 以来、130余年に渡って培われてきた伝統は、「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」という本校の教育目標に脈々と受け継がれています。
東京女学館の設立目的は、1888(明治21)年6月、東京府(現在の東京都)に提出した「女子教育奨励会東京女学館規則書」に記されています。
文面から、欧米列強に対する強い意識が伝わってきます。 当時の日本は、欧米列強に突きつけられた不平等条約を改正するため、富国強兵・殖産興業を合言葉に、国をあげて近代化に取り組んでいました。
しかし、明治政府の高官たちは、婦人同伴の鹿鳴館外交を通して気付きつつありました。 近代化を本当に実現するには、男性だけでなく女性の育成も欠かせないことを。 欧米婦人と対等に交際できる日本婦人を育成するために、国際基準の女子教育を受けさせたい。 これが、東京女学館の設立に係わった人々の想いだったのです。
卒業生の思いを、末永く学校に伝えていきたい。創立130周年を期して、東京女学館は、卒業生のみなさまが持っている歴史資料の収集事業に取り組みます。
歴史資料とは、東京女学館の記憶を思い起こさせる「思い出の品」です。 学校で使っていた教科書、ノートや用具、学校時代の作品、あるいは当時の写真などをお持ちでしたら、学校への寄贈をご検討ください。優れた作品でないからと、躊躇する必要はありません。普段の何気なく使っていたものだからこそ、重要なのです。みなさまの記憶の中の学校を、我々は直接見ることができません。その「思い出の品」を通してしか、見ることができないのです。
みなさま一人一人の「思い出の品」が寄せられて、はじめて東京女学館の歴史を再現することができます。なにとぞ、母校への愛着を「思い出の品」としてお寄せください。史料編纂室が保管し、みなさまの思いを、末永く学校に伝えてまいります。
資料の寄贈に関するご連絡は、下記宛にお願いいたします。